研究所コラムLaboratory column
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花粉症による肌荒れ対策に。お肌を守る保湿ケア。
その肌荒れ、花粉症かも?
くしゃみや目のかゆみ、頭がぼーっとする…など、毎年春先に現れる不調。
なかには熱が出てしまうなど、日常生活に支障がある方もおられるのではないでしょうか。
ほかにも「春はいつもお肌が荒れてしまう」という方。
実はその肌荒れは、花粉症の症状のひとつかもしれません。
くしゃみ、目のかゆみなどの粘膜症状がない場合も、検査を受けてみると肌荒れの原因は花粉によるアレルギー症状だったと判明する場合は少なくありません。
では、花粉症シーズンの肌荒れにはどんな対策が良いのでしょうか?
くわしくお話ししていきます。
1.なぜ花粉症で肌が荒れるの?
花粉症シーズンといわれる2月~5月ごろは、花粉の飛散以外にも空気の乾燥や寒暖差など、お肌のトラブルが起きやすい時期。
また、3月、4月は学校も仕事も忙しい季節で、生活が不規則になりやすい時期でもあります。
通常時のお肌は、肌の一番外側にある「角質層」のバリア機能によって、花粉などのアレルゲンや外部刺激から守られています。
しかし乾燥や不規則な生活によってバリア機能が弱くなると、花粉などのアレルゲンの影響を受けやすくなり、肌が荒れてしまうのです。
特に、まぶたや首周りなど、肌が薄い場所に赤みや腫れ、ヒリヒリ感が起こる方が多いといわれています。
2.お肌を守るカギは「保湿」
では、花粉症シーズンの肌荒れ対策にはどのような方法があるのでしょうか。
まずは、外出時にはマスクやメガネ、帽子を着用して、花粉との接触を避けること。
帰宅後はすぐに洗顔やシャワーを済ませ、肌についた花粉を落とすこと。
そして「保湿重視」の肌を労わるケアを行うことが大切です。
肌が荒れてしまうと、「すこやかなお肌を取り戻したい」という思いから、ついあれもこれもと普段より多くのアイテムを使ったり、特別なケアをしてしまいがち。
しかし最も大切なのは、肌本来のバリア機能を保ってあげることです。
そのため、なるべく肌の負担が少ないアイテムで汚れを落とし、洗顔後すぐ保湿をして肌の潤いを保つのがおすすめです。
具体的には、洗顔はぬるま湯で肌表面の汚れをサッと洗い流したあと、たっぷりの泡で肌に手が触れないよう洗います。
洗顔ネットを使い、手を逆さにしても落ちないくらいのホイップクリーム状の泡を作ると、肌への刺激が抑えられます。
このとき、なるべくシンプルな成分で、美容オイルやコラーゲンなどの保湿成分が配合された洗顔料を使うのがおすすめです。
洗顔後の保湿も、コラーゲン、スクワランなど天然由来の保湿成分が入った化粧水やクリームを選ぶのが良いでしょう。肌を擦らず水分補給できるため、シートマスクを活用するのもおすすめです。
化粧水や美容液、クリームを塗る際は、ゴシゴシと強く手で擦ったり、肌をパンパンと叩くのはNG。量が少なすぎると摩擦が起きやすいため、多めに手に取って両手で優しく肌を包み込むように浸透させましょう。
香料や保存料、着色料などはお肌が敏感になっている時期は刺激となってしまうことがあるため、成分をチェックしてみてください。
肌荒れにお悩みのときこそ、洗う・潤すの基本的なケアに立ち戻り、肌本来の力を大切にしてあげてください。
まとめ
目のかゆみ、くしゃみ、倦怠感など、春になるとお悩みの種となる花粉症。
粘膜症状以外にも、まぶたの赤みや肌のヒリヒリ感、腫れといった症状が出る場合もあります。
花粉症シーズンといわれる2~5月は空気の乾燥や寒暖差などで、お肌トラブルが起きやすい時期。また、生活が不規則になりやすい時期でもあり、お肌のバリア機能が低下しやすい季節です。
そんなとき、大切なのは洗う・潤すのシンプルなケアで、肌本来の力を守ってあげること。
お肌が荒れてしまうとつい焦って特別なケアをしたくなりますが、敏感になったお肌には普段は刺激にならない成分でも強い刺激となってしまう場合も。
美容オイルやコラーゲン、スクワランなど、保湿成分が配合された洗顔料・化粧水・保湿クリームを選び、優しくお肌を労わるのがおすすめです。
このとき、タオルや手で肌を擦らないようにしてください。
もし、お肌に優しいアイテムを選んでも肌が荒れてしまうようなら、皮膚科の受診を考えても良いでしょう。
寒さがやわらぎ、お花見などで外出も増える春。
肌本来の力を助ける保湿ケアでお肌を守り、ぜひすこやかにお過ごしください。